記事No | : 12045 |
タイトル | : フルコーラス |
投稿日 | : 2018/06/07(Thu) 23:26:51 |
投稿者 | : ペチカ |
気まぐれ雨宿り。
分厚い雲がお空を覆い、深い春の小洒落た街角にゆっくり翳りがさしていきます。
深呼吸したくなる素敵な街・・・初めての場所は少し心細くて、新鮮。
わたしが声をかけたら、かの殿方がこちらへ意識を向けてくださいました。
>「ちょうどコンサートが始まったようです。
> 貴女も嗜まれるようですね」
「そうなんです、少しだけですが」
ハッとして両手を上げると、わたしのベルトポーチからパンパイプが覗いていました。
「まだ見よう見まねなんです。
音程を追うだけにならない、耳に心地よい声や音色やリズムを出すのは
まだまだ難しいです・・・でも、好きだからやっちゃいます」
>「私のような武辺者でも、音楽は楽しいものです。
> カエルのコーラスもなかなか面白い」
優しそうな口調でそうおっしゃいました。
カエルが喉を膨らませてはしぼめています。
ポタン
すぐ上の木の葉に雨が落ちました。
そしてほどなく私の耳には、
ケロン ゲコ コロロ ゲコ
温度を感じる合唱が始まりました。
>「彼が私の荷物に飽きるまでは、ここにいるとしましょう」
「あ・・・申し遅れました。わたしペチカっていいます。
早く雨が通り過ぎるといいですね」
お荷物を持つ腕が疲れちゃいますからね。
わたしは今のうちにと、湿った空気を肺にいっぱい吸い込みました。
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(PLコメント)
文章がまとまらず(T_T)
オチもなくてすみません。