投稿者: ハク
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>「うーん…あ、そうでした!せっかく、こっちに戻ってきたので貯まったお金で両親に何かプレゼントでも贈ろうとしていたんですよ!」
そう言って、彼女が俺の手を取る。
……手を引かれるなど、いつ以来だろうか。おそらくは、幼い頃に親にされたきりだな。
引かれるままに歩き出しつつ、また少し、くすぐったさを覚える心地に喉の奥で小さく笑う。
ああ、怪訝な顔をさせてしまった。
「いや、手を引かれるなど幼い頃の親以来だと思ったら、少々懐かしくてな」
そのとたん、ポンという音と湯気とを幻視したような気がした。
慌てたように離されようとする手を逆に繋ぎかえす。
今度は、指を絡めるようにしてしっかりと。
「離さないでくれ。店まで案内してくれるんだろう?」
おそらく葛藤はしつつも、そんな願いに頷いてくれる彼女は、本当に可愛らしい。
「ご両親はこの辺りにお住まいなのか?」
そんな問いかけをしたのは、それからしばらく歩いた頃。
返答する彼女の様子も、先とは違って落ち着いたものだ。
店に着くまで、と言って、彼女は自分のことを話してくれる。
家族のこと、日々のこと、幼い頃の思い出のこと。
その中で、蛮族に出くわしたという話には、流石に肝を冷やされた。
「……その、冒険者の男には、俺も感謝しなければいけないな。おかげで、今、ラティとこうしていることが出来る」
繋いだままの柔らかな手を、僅かに強めに握る。
また少し体温が上がったかもしれないその手は、けれども今度は、離そうとはされない。
そんな様子を、目を細めながら見つめた。
確かめると、店まではもう少しあるようだ。
「しかし、贈り物とは、いいな。俺も何か贈るか。荷ならば拒まれることもないだろう」
つい呟いた内容だったが、ラティにはまた怪訝げなような、聞くのを躊躇うような表情をさせてしまったようだ。
「すまん。気を使わせてしまったな。大丈夫だ」
一度足を止め、繋いでないほうの手で彼女の髪をそっと撫でる。
安心させるように、ゆっくりと。
「そうだな……楽しい話にはならないかもしれないが、俺のことも聞いてくれるか」
彼女には、あの奈落をめぐる戦いで、呪印についても少しは知られている。
今後また、ともにあの地に立つこともきっとあるだろう。
ならば、知っていた方がいい部分もあるかもしれない。
だがまぁ、そんな理屈は本当は重要ではなくて。
ただ、単に。
彼女には、自分のことを知っていて欲しかったのかもしれない。
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(PLより)
ただの製糖製造機でした!!(爆) 申し訳ない……!!
でも愛だけは詰まってますので!!(笑) ←それがあかんのでは…w
ハクも少し昔の話をしたいようです^^
特にこれは台詞で聞きたい! ってことなどがあれば是非尋ねてやってください(笑)