投稿者: ラティーナ・ルベライト
「寒くなってきたなぁ〜」
秋の残暑が過ぎ、冬の訪れを感じ始めた。今日この頃。私は手を冷やさないように両手を擦り暖を取りながら、今日も今日とて商店街を手提げ袋を提げて歩く。
今日はお店は定休日なので、家でのんびりもいいですが、外に出てのんびりするのもいいなと思い、近所の商店街を歩いているところです。
商店街を歩いていると、商店街の人たちや冒険者の視線が自然とこちらに向く。
何か恥ずかしく感じちゃうなぁ…
誕生日を迎えたと同時に冒険者ランクを【センチネル】に昇格して一層、私を見る目が羨望とか尊敬するような眼差しでちょっと気苦労しそうです。
冒険者として憧れられるのは悪い気はしないけどね。
でも、私は私。何ですから。
冒険者じゃなかったらただのカフェの店員の一人でただの小娘程度でしょう。
それに……冒険者にならなかったらいろんな人と知り合うこともなかった。
「…でも、稲荷姫って呼ばれるのは恥ずかしいな…」
誰にも聞こえないように呟くと溜息を一つ吐く。
冒険者になってよかったことを思い返すけど、実力に伴った冒険者には自称・他称で二つ名がつけられることもあるらしい。
私は自称で【一途な剣】ってつけたはずなんだけど…いつの間にか…いや、正確には私の血筋が関係する依頼をこなした後から【稲荷姫】と呼ばれ始めた気がする。
いろいろ考え事をしてるとハーヴェスでも自然が多い区画についた。山に森に、畑にと自然と人工的な物が少ないこの場所は私のお気に入りの場所。
腰を掛けるのにちょうどいい岩を見つけて、手提げ袋を置いて、中からとあるものを取り出す。
それは、5色位の毛糸と棒編みとその他裁縫セットだ。
「うーん…何を編もうかな〜?手袋?いや、やっぱりマフラーかなぁ?」
裁縫って実は初めてだったりする。でも、何事も挑戦って大事って。父様が言ってたので、見習ってみようと思う。
料理だけを極めるのもいいけど、他の趣味を作ってみるいい機会かもしれないからね。
「さてと、どんなものができるかな?」
私は毛糸と棒編みを使い、編み始める。
何ができるかは神のみぞ知る…なんてね。
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PL:音紅より
数億年ぶりに日常日記書いてみました。時系列的にはアビスで呼ばれる直前のと言う感じです。
今回は料理じゃなく、他の趣味を見つけるためのお話です。家事スキルは高いラティですが、裁縫とかは実はやったことがないのです。
何が完成するかは少し時間をおいてから続きを書くことにします。
もちろん、絡み等はご自由にどうぞ〜